詰め込み型の塾
何度も同じ問題を解かせることで、定着を図る塾も存在します。この種の塾は山ほどの課題を平気で課してくるので、さぼろうとする子どもが必ず現れます。しかしどこかに定着していない単元を生み出してしまうと、そのまま授業が先に進められてしまいます。そうなると、最終的に模試や本番で解くことが出来なくなってしまいます。こうした事態を防ぐためには、全部の課題をやり切ろうと無理しないことが大切になります。例えば、授業中に完全に定着したと思われる単元については、思い切って除外すれば良いのです。もちろんその判断が適切かどうかは保護者や講師の判定を仰ぐ必要がありますが、そうでもしなければ、受験勉強自体を継続できない恐れがあります。
このように、詰め込んで成績を上げようとする塾の方針については、賛否の分かれるところでしょうが、この方針のメリットは、能力の高くない子どもでも、難関校を狙える可能性があることです。どんな子どもも嫌というほど詰め込まれれば、小テスト等で結果が付いてきます。結果を出すことが出来ればそれが自信に繋がり、延いては更なる勉強意欲を生み出します。他方、デメリットもあります。とにかく授業も宿題も、それに対応したスピードが求められますから、計算スピード、読解スピードが速い子どもでなければ、中々付いていくことができません。宿題は授業の理解の程を問うものですから、授業内容よりもやや難しい問題が占めており、それを短時間で解き終わるのは、相当の集中力が必要になります。宿題に取り組んでいる中で、自信を失ってしまう子どもがいるのはそのためです。